当研究室では、宿主と病原体の相互作用や、感染後に起こる免疫細胞の動態を研究しています。頑健な細胞培養モデルを用いることで、in vivoで組織レベルで起きている複雑な相互作用をより忠実に再現できると期待しています。牛の世代間について記述した文献の中には、プロトコルを簡単に再現するために必要な詳細が欠けているものもあり、経験の浅い研究者による適用は困難です。
私たちのモデルの利点は、初心者の研究者でもうまく使用できる非常に詳細なプロトコルを提供することです。トランズウェル単分子膜を作製することで、免疫細胞との共培養が可能になり、生体内の組織様組織を維持しながら、組織病原体の相互作用に関する洞察が明らかになります。この汎用性の高いモデルは、単一細胞モデルを超える複雑さを持つ多数の牛の病気を研究するために価値があります。
当研究室では、このモデルを用いて、クリプトスポリジウム感染の感受性に影響を与える免疫因子について調べます。これにより、成牛と子牛の比較が容易になり、免疫細胞微小環境における組織構造が維持されます。この研究で得られた知見は、人間の健康に直接影響する可能性を秘めています。