真核生物は、原核生物に比べて大きなゲノムを持ちます。大きなゲノムを細胞内に収めるため、DNAは核の中で非常にしっかりとまとめられています。そのために、DNAはヒストンと呼ばれるタンパク質にしっかりと巻き付けられることでヌクレオソームとしてまとめられ、リンカーDNAによって結合されて巻き取られることでクロマチン繊維となります。さらに繊維状のタンパク質がクロマチンを圧縮されると、細胞分裂のある段階で認識可能な染色体となります。
なお、人間のゲノムが異常に大きいわけではないです。多くの魚類、両生類、顕花植物は、人間よりもはるかに大きなゲノムをもっています。例えば、日本の顕花植物であるParis japonicaの半数体ゲノムは、ヒトの半数体ゲノムの約50倍のDNAをもちます。これらの数字は、ヒストンをはじめとするクロマチン再構築タンパク質が、DNAをパッケージするために、驚くべき働きをしていることを物語っています
。Copyright © 2023 MyJoVE Corporation. All rights reserved