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6.9 : 内部受容体

細胞内シグナルの多くは親水性であるため、細胞膜を通過することはできませんが、低分子や疎水性のシグナル分子は、細胞膜の疎水性コアを通過して、細胞内に存在する受容体に結合できます。哺乳類のステロイドホルモンの多くはこの仕組みを利用しており、一酸化窒素(NO)ガスもこの仕組みを利用しています。

細胞膜に存在する受容体と同様に、細胞質や核に存在する受容体にリガンドが結合すると、受容体の構造が変化します。転写因子と同様に、活性化した受容体は受容体特異的なDNA結合部位に結合し、標的遺伝子の転写を増減させることができます。細胞質に存在する細胞内受容体の場合、受容体とリガンドの複合体はまず核膜を通過しなければなりません。

エストロゲンやテストステロンをはじめとする多くのステロイドホルモンは、細胞内の受容体を利用して特定の作用を引き起こします。例えば、エストロゲンは細胞膜を越えて拡散します。エストロゲンが受容体に結合すると、受容体は二量体化し、リガンドと受容体の複合体が核に運ばれます。核に入った複合体は、エストロゲン受容体要素(ERE)と呼ばれるDNA配列に結合します。活性化されたエストロゲン受容体(ER)がEREに結合すると、他の転写因子やコアクチベーターに応じて、標的遺伝子の転写が増加または減少します。

甲状腺ホルモン受容体をはじめとする他の細胞内受容体の活性化には、対応する受容体が核に存在するため、リガンドが細胞膜と核膜の両方を通過する必要があります。これらのリガンドと受容体の複合体は、上述のメカニズムと同様に、DNAに結合することができます。

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Internal ReceptorsSoluble ProteinsSignaling MoleculesCytoplasmNucleusGene ExpressionLigandsHydrophobicNon polar MoleculesPlasma MembraneIntracellular SynthesisConformational ChangeAndrogen ReceptorTestosteroneDihydrotestosterone DHTDNA binding SiteHormone response ElementsMRNA SynthesisHydrophilic SignalsPlasma Membrane Crossing

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