ニューロンの細胞膜に存在するイオンチャネルは、細胞内外での電荷の移動を制御しニューロンの発火を調整しています。イオンチャネルの生物物理学的特性を調べるための非常に有用なテクニックがパッチクランプ記録法です。ガラスマイクロピペットを細胞に密着させ吸引することで高い抵抗シールを形成できます。このプロセスを通して単一もしくは複数のチャネルをもつ細胞膜から小さな「パッチ」を単離します。それから電極を使って細胞膜を「クランプ」し電気的性質をコントロールします。この操作はチャネル活性の解析に重要になります。また電極を使うことで、細胞膜に印加された電圧や細胞膜上のイオンの流れを記録することができます。
このビデオでは、電気生理学的手法であるパッチクランプ法の原理と必須となる器具をはじめ、様々なパッチクランプ法: ホールセル法、セルアタッチ法、穿孔パッチ法、インサイド-アウト法、アウトサイド-アウト法、について解説しています。次に、典型的なホールセルパッチクランプ法の主要ステップを紹介し、その中で電流-電圧曲線又はIVカーブについても解説しています。そして最後にイオンチャネルパッチクランプ記録法のアプリケーション例を紹介しています。今日研究されているイオンチャネルの生物物理学的特性、細胞興奮性、神経刺激物質についての評価方法を知ることができます。
パッチクランプ記録法はニューロンの活性化を制御するイオンチャネルを研究するための非常に有用なテクニックです。
ガラスマイクロピペットを細胞に押しあて、単一もしくは複数のチャネルをもつ細胞膜の一部を単離します。これを「パッチ」と呼びます。
さらに、そのパッチ部分を電気的環境に固定すなわち「クランプ」し細胞膜に電圧をかけ測定します。イオンチャネルの存在が膜へのイオン流入に関与し、複雑な機能をもつイオンチャネルの研究が可能となります。
このビデオでは、パッチクランプ法の原理と実験に必須となるステップ、そしてこのテクニックの応用例を紹介していきます。
はじめに、パッチクランプ記録法の原理を学んでおきましょう。
ニューロンの内部と外部では陽イオン、陰イオンの数が異なります。
この不均衡な状態が電圧差、つまり膜電位を生み出します。 -70mVとは、細胞内が細胞外に対し負の電位であることを表しています。
イオンチャネルは、細胞膜を通過するイオンの動きつまり電流をコントロールし勾配を
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