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この記事について

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要約

患者由来オルガノイドを中スループットの治療感度スクリーニングに使用するための詳細なプロトコルについて説明します。試験される治療法には、化学療法、放射線療法、化学放射線療法が含まれます。アデノシン三リン酸レベルは、機能的な読み出しとして使用されます。

要約

患者由来オルガノイド(PDO)モデルは、3次元およびほぼ天然状態で増殖した初代上皮細胞の長期的な増殖と維持を可能にします。切除または生検された腫瘍組織に由来する場合、オルガノイドは in vivo 腫瘍の形態を厳密に再現し、 in vitro での治療反応の研究に使用できます。腫瘍オルガノイドのバイオバンクは、多種多様な臨床腫瘍と患者を反映しているため、前臨床および臨床応用に大きな期待が寄せられています。この論文では、頭頸部扁平上皮がんおよび結腸直腸腺がんオルガノイドを使用したミディアムスループットの薬物スクリーニングの方法を紹介します。このアプローチは、正常および疾患のある組織由来のオルガノイドモデルでの使用に容易に採用できます。オルガノイドのin vitro での化学療法および放射線療法への曝露方法が説明されています(単剤治療法または併用療法)。薬物曝露から5日後の細胞生存率は、アデノシン三リン酸(ATP)レベルを測定することによって評価されます。薬剤感受性は、半値阻害濃度(IC50)、曲線下面積(AUC)、および成長率(GR)の指標によって測定されます。.これらのパラメータは、オルガノイド培養物が特定の治療に対して敏感または耐性があると見なされるかどうかについての洞察を提供します。

概要

成体幹細胞から確立され、三次元(3D)細胞外マトリックス(ECM)および特異的成長因子カクテル(HUBオルガノイドとも呼ばれる)で増殖したオルガノイドモデルは、前臨床腫瘍学的スクリーニングプラットフォームとして注目を集めています。患者由来オルガノイド(PDO)培養は、正常組織生検と疾患組織生検の両方から1〜2週間以内に確立でき、最長1〜2か月で最大無制限の期間で拡張できます。凍結保存により、十分に特徴付けられた培養物を長期間使用できます。クローン性に由来する従来の二次元細胞株モデルとは異なり、PDOモデルは、表現型的にも遺伝的にも元の腫瘍組織を厳密に再現し、腫瘍の不均一性を維持します。PDOでのミディアムスループットの薬物スクリーニングは、幅広い治療法をテストし、個別化医療のための独自のプラットフォームを提供します。

これまでの研究では、さまざまなタイプの腫瘍から確立されたモデルにおいて、治療スクリーニング、特に薬物および放射線療法におけるオルガノイドモデルの使用が説明されており、オルガノイドが臨床的意思決定を導くための予測可能性が示されています1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11 .この論文では、PDOを中程度のスループット容量で使用した腫瘍治療スクリーニングの方法について説明しています(図1A)。このプロトコールは、セミオートメーションの384ウェルプレートフォーマットでセットアップされており、最大8つのオルガノイドモデル、16の化合物、および最大8つの384ウェルプレートの治療試験が可能です。この論文では、化合物薬物スクリーニングに加えて、放射線治療の感度と感作性を測定する方法についても説明しています。さらに、ハイスループットロボットを使用して、薬物スクリーニングを完全自動化にアップスケールする方法について説明します。重要なことは、異なる組織由来のオルガノイドは、異なる培地と異なる取り扱いを必要とする場合があるということです。

ここでは、一般的な薬物スクリーニングアッセイプロトコルについて説明しますが、これは目的のオルガノイドに応じて適応が必要な場合があります。ディスカッションには、最適化のための出発点と提案、および実験のセットアップとオルガノイドの実践に関する一般的な推奨事項が含まれています。例として、頭頸部扁平上皮がん(HNSCC)オルガノイド(通常は密集した形態を持つ)と、嚢胞性または密集した形態を持つ結腸直腸がん(CRC)オルガノイドを使用して例を示します。一次オルガノイドの確立および増殖培養方法は、このプロトコルではカバーされていないことに注意してください。基本的なオルガノイド技術については、他のプロトコル(:12)を参照する必要があります。このビジュアルプロトコルは、オルガノイドモデルを使用したミディアムスループット薬物スクリーニングのプロセスに関する洞察を提供します。

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プロトコル

注:このプロトコルを使用する前に、機関のヒト研究倫理委員会のガイドラインに従っていることを確認してください。このプロトコルに記載されている患者組織とデータの収集は、EUROCガイドラインに従って、ヨーロッパ、国内、および現地の法律に従って行われています。すべてのオルガノイドは同意した患者から得られたものであり、同意はいつでも取り消すことができます。

1. 選考前に

  1. 新たに確立されたモデルの同一性を確認し(例えば、組織学および/またはDNAシーケンシング1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11)、正常な細胞の異常増殖の可能性を排除し、薬物スクリーニングが腫瘍オルガノイド培養に対して行われることを確認します(例を参照)。図 2D)。
  2. ディスカッションセクションに記載されている一般的な推奨事項を利用して、実験プレートのセットアップを設計します( 補足図S1の例を参照)。
  3. 必要なオルガノイドの数を計算し、0日目に分裂可能な状態のオルガノイドを十分に調製します( 表1 を参考にしてください)。
    注:オルガノイドの種類とモデルのGRにもよりますが、各フル384ウェルスクリーニングプレートには約1〜2枚のフル6ウェルプレートが必要です。ガイドラインとして、6ウェルプレートの1つのフルウェルには、±20,000の嚢胞性オルガノイド、または最大50,000の高密度/ブドウ様オルガノイドが含まれています。
  4. 細胞ディスペンサーがレポーター色素を使用してキャリブレーションされているかどうかを確認し、必要に応じてメーカーのプロトコルに従ってキャリブレーションします。

2. 試薬の調製

  1. 基本媒体を準備します:高度なDMEM / F12 ++ ++(aDF + ++)。1x L-グルタミン代替品(v / v)、1 M 4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸(HEPES)、および100 U / mLペニシリン/ストレプトマイシンをそれぞれ5 mLを、高度なDMEM / F12の500 mLボトルに加えます。.aDF+++を4°Cで最大1ヶ月間保ちます。
  2. 使用中のオルガノイドの種類に適したオルガノイド増殖(すなわち、増殖)培地を調製する9,10
  3. スクリーニング培地を調製しますが、これは実験装置によっては膨張培地とは異なる場合があります。オルガノイドを分注した後の回復を助けるために、5 μMのRhoキナーゼ(ROCK)阻害剤(Y-27632)をスクリーニング培地に加えます。
  4. ディスパーゼIIの100 mg / mL溶液をaDF +++で調製します。.
    注:ディスパーゼの100倍溶液は、-20°Cで2ヶ月間安定です。

3. 0日目:オルガノイドの調製

注:以下に示す容量は、1200 μLのオルガノイド/ECM(1ウェルあたり200 μLのオルガノイド/ECM)に相当する、十分に成長した6ウェルのオルガノイドプレートから始まります。

  1. 明視野顕微鏡を使用してオルガノイドを検査し、感染の可能性、密度、および一般的な外観を確認します。通過する前に参照用にすべてのモデルの画像を撮ります。
  2. オルガノイドとシードを以下の手順で通過させます。これらの手順を室温で実行して、オルガノイドの温度変動を減らします。オルガノイド懸濁液を取り扱うときは、オルガノイドの損失を防ぐために、保持力の低いチップまたは事前に湿らせたピペットとプラスチックを使用してください。
    1. 大量のECM/オルガノイド(>1200 μLのECM)を使用する場合は、ECMからのオルガノイドの除去を助けるために、次のようにディスパーゼによるECM消化を検討してください。
      注:ディスパーゼはECMを崩壊させますが、オルガノイドには影響しません。
      1. オプション:各ウェルに1 mg/mLのディスパーゼを添加し、オルガノイドを37°Cのインキュベーターで30分間インキュベートしてから、通常どおりに継代します。
        注:ディスパーゼは中程度の成分によって不活性化されないため、ディスパーゼの少なくとも20倍の量を添加して洗い流してください(aDF + ++を使用)。
    2. オルガノイドを3本の15 mLチューブ(チューブあたり最大400 μLのECM)に集めます。aDF+++を12mLまで補充し、RTで85 × gで5分間遠心分離します。適切にペレット化されている場合は、上清を吸引します。オルガノイドが明確にペレット化されていない場合は、より高速で遠心分離します(最大450 × g、オルガノイドの種類とサイズによって異なります)、さらに5分間遠心分離します。ペレットを再懸濁し、洗浄を繰り返します。
      注:ペレットの上のガラス状の層は、ECMの存在を示しています。明視野顕微鏡を使用してECMにオルガノイドが捕捉されていないことを確認し(捕捉されたオルガノイドの数が少なくてもかまいません)、p1000ピペットで残りのECMを慎重に除去します。ECMに(あまりにも)多くのオルガノイドが存在する場合は、ディスパーゼ解離ステップを繰り返すか、ペレットを洗浄してより速い速度(最大450 × g)で回転させます。
    3. 15 mLチューブごとに、オルガノイドペレットを1 mLのaDF+++に再懸濁し、オルガノイドが適切なサイズに達するまで慎重に解離します。タイプ/形態に応じて、通常の分割に使用される解離方法を使用します(表1)。
      1. 嚢胞性オルガノイドおよびブドウ様オルガノイドの場合は、p2チップを上にしたp1000でピペッティングを上下に行うか、または先端を炎で狭くしたガラスプラグパスツールピペットでピペッティングすることにより、機械的にそれらを破壊し、小さな断片(<100μm)にせん断します。
        注:オルガノイドがスクリーンのサイズ範囲内に収まるように、5回おきにピペッティングおよびピペッティングした後、明視野顕微鏡を使用してオルガノイドの破壊を確認します(表1)。
      2. 緻密なオルガノイドの場合は、TrypLEの50% v/v溶液をaDF+++で1 mL加えて細胞ペレットを再懸濁し、37°Cで最低2分間インキュベートします。 その後、チューブを上下に激しく振って、明視野顕微鏡で確認します。上記と同じアプローチを使用して、ピペットでオルガノイドを機械的に破壊し、プロセス全体を通して常に顕微鏡でチェックします。HNSCCオルガノイドの場合、TrypLEの100%溶液で5分間インキュベートします。
        注:培養の種類に応じて、細胞の小さなグループ(:CRCオルガノイド、>20 μm)または単一細胞(:HNSCCオルガノイド)になることを目指してください。タンパク質分解インキュベーションが15分を超えないようにしてください。これはオルガノイドの生存率に影響を与える可能性があるためです。
    4. オルガノイドを10mLのaDF+++で洗浄します。オルガノイドを85 × g で5分間回転させます。適切にペレット化されている場合は、上清を吸引します。あるいは、オルガノイドがペレット化しにくい場合は、最大450 × g を5分間遠心分離します。
    5. 50%膨張培地/50%ECMで高密度のオルガノイドを播種します(セクション4でECMから容易に除去できます)。通常の分割と比較して約 2 倍の密度を目指し、多くの場合、1:1 の分割になります ( 図 1 の例を参照)。予熱した6ウェルプレートの10 μL液滴(ウェルあたり合計200 μL)中のオルガノイドを播種します。
      注:予熱したプレートをインキュベーターに37°Cで一晩、または60°Cのオーブンで少なくとも1時間保管して、ECMの迅速な固化を確保し、ECMの拡散を防ぎ、適切な半球ドームの形成を確保します。
    6. プレートを反転させ、37°Cのインキュベーターに30分間戻します。
    7. 設定する ECM。30〜60分後、膨張培地(室温)をウェルに静かに加えます。

4. 2日目(範囲:1日目〜3日目):オルガノイド分注

注:オルガノイドGRによっては、これは1日目または3日目にも発生する可能性があります。薬物スクリーニング全体を通して、オルガノイドは懸濁状態に保たれます。この目的のために、それらは低濃度のECM(5〜10%)で分注され、オルガノイドの成長は維持されますが、ECMの固化は起こりません。これにより、自動分注、最適なオルガノイド-化合物相互作用、再現性のある細胞溶解が可能になりますが、培地を変更する機会も制限されます。

  1. 薬物スクリーニングに必要なオルガノイド懸濁液の濃度と量を計算します。
    1. 使用するセルディスペンサーによっては、計算時にデッドボリュームを考慮してください。
      注:ウェルあたり40 μLのオルガノイド懸濁液を分注する場合、1枚の384プレートには合計15.4 mLの容量が必要です。平均して、各 Multidrop セル分注チューブのデッドボリュームは ~1 mL で、すべてのノズルを使用すると 8 mL のデッドボリュームになります。これにより、384ウェルプレート全体の各オルガノイドモデルで合計23.4 mLが得られます。したがって、25 mLのオルガノイド懸濁液を調製することで、分注に十分なオルガノイドを確保し、さらにオプションのフォローアップ(一塩基多型、SNP)分析(4.4.7を参照)にも十分なオルガノイドを確保できます。
  2. オルガノイド採取の準備
    1. 洗浄バッファーを調製するには、ROCK阻害剤(Y-27632)をaDF+++に添加して最終濃度を10 μMにします(スクリーニングするオルガノイド培養ごとに± 100 mLが必要です)。
    2. 明視野顕微鏡を使用してすべてのウェルのオルガノイドを検査し、継代後のオルガノイドの回復を評価し、潜在的な感染を除外します。顕微鏡画像を撮影し、デジタルスケールバーを使用してオルガノイドを測定することにより、オルガノイドのサイズが正しいかどうかを確認します(表1)。
      注:オルガノイドのサイズが正しい場合(大きすぎたり小さすぎたりする)、ろ過プロセスでオルガノイドが失われ、薬物スクリーニングを行うのに十分な材料がない可能性があります。その場合は、薬物スクリーニングを延期することをお勧めします。
    3. 各ウェルに1 mg/mLのディスパーゼを加え、インキュベーター内で37°Cで30〜60分間(最大120分まで)インキュベートしてECMを消化します。顕微鏡下でECMの解離の進行状況を確認し、ECMの液滴が浮いているかどうかを確認します。そうでない場合は、ウェルの内容物をECMの液滴にピペッティングすると、分解が完了したときに簡単に剥がれるはずです。
  3. 以下の手順に従って、384ウェルプレートに分注するためのオルガノイドを調製します。これらのステップを室温(遠心分離を含む)で行い、オルガノイドの温度変動を抑えます。
    1. p1000ピペットを使用して培養プレートからオルガノイド懸濁液を回収します。
    2. 必要なフィルターステップ(オルガノイドの種類に応じて、 表1を参照)に応じて、対応するステップに従ってください。
      注:オルガノイドがフィルターに付着するのを防ぐためには、洗浄バッファーを使用したフィルターの事前湿潤が不可欠です。
      1. すべての小さなフラグメントと単一細胞を含める場合は、シングルフィルタリングを実行します( :HNSCC腫瘍オルガノイドの場合、オルガノイドを70μm<フィルターします)。回収したオルガノイドを15 mLのチューブに集め、12 mLの洗浄バッファーで2回洗浄します。オルガノイドをあらかじめ湿らせた70 μmフィルターで50 mLチューブにろ過し、フィルターを3 x 4 mLのaDF+++で洗浄し、15 mLチューブに移します。容量が多すぎる場合は、85 × g で5分間遠心し、12 mLのaDF +++のペレットを15 mLチューブに移します。4.3.3 に進みます。
      2. 破片や大きなオルガノイドを除去する ために、例えばCRC腫瘍オルガノイドの場合は、>100 μmおよび<20 μmのオルガノイドをろ過します。回収したオルガノイドを直ちに、あらかじめ湿らせた100/70/40 μmフィルター(表1)で50 mLチューブにろ過し、2 x 10 mLの洗浄バッファーでフィルターを洗浄します。オルガノイドの6ウェルプレートから、3ウェルにつき1つの予め湿潤した20 μmフィルターを使用してください。<100 μmオルガノイドを20 μmフィルターでろ過し、2 x 10 mLの洗浄バッファーでフィルターを洗浄します。フィルターからオルガノイドを回収するには、清潔な50 mLチューブの上に反転させ、3 x 4 mLのaDF+++で洗浄します。オルガノイド懸濁液を15mLチューブに移します。容量が>15 mLの場合(さらにフィルター洗浄が必要になる可能性があるため)、85 × g で5分間遠心し、12 mL aDF+++のペレットを15 mLチューブに移します。
        注:フィルターに閉じ込められたオルガノイドは、後で使用するために回収することができます(継代)。次のステップでは、100 μm<オルガノイドを使用します。フィルターを通過した細胞や破片は廃棄され、フィルターに捕捉されたオルガノイド(>20μm、<100μm)がスクリーニングに使用されます。
    3. 450 × g で3分間遠心分離し、上清を慎重に吸引します。ペレットを1 mLのスクリーニング培地に慎重に再懸濁し、別の1〜9 mLの培地(ペレットのサイズによって異なりますが、75~150オルガノイド/10 μLを目安に)を補充し、あらかじめ湿らせた血清ピペットでピペッティングして再懸濁します。
      注:スクリーニング培地に5 μMのROCK阻害剤を追加することをお勧めします。
    4. オルガノイド懸濁液をあらかじめ湿らせた血清ピペット5xでピペッティングして上下させて十分に混合し、懸濁液10 μL中のオルガノイドの数をペトリ皿でピペッティングし、顕微鏡でカウントします。より小さなオルガノイド(<70 μm)の場合は、血球計算盤グリッドを備えた10チャンバースライドにオルガノイド懸濁液10 μLを加え、オルガノイドの数をカウントします。オルガノイド数/mLをメーカーの指示に従って計算します。
    5. 氷冷スクリーニング培地に5%(v / v)ECMを添加して、必要な量の分注培地を調製します(:25 mLの分注培地の場合、1.25 mLのECMを23.75 mLの氷冷スクリーニング培地に加えます)。ECMが固まるのを防ぐために、氷冷した媒体にのみECMを追加します。複数のオルガノイドモデルをスクリーニングする場合は、分注培地を大量に調製して、すべてのモデルでECMの%の一貫性を確保します。
    6. 必要な数のオルガノイド(ガイドラインと注意事項の解説については 表1 を参照)を新しい15 mLチューブに加え、450 × g で3分間遠心分離します。ペレットを乱さないように慎重に吸引し、p200ピペットを使用して100μLのスクリーニング培地にペレットを完全に再懸濁します。ペレットが均質で、オルガノイドの塊がなく完全に再懸濁されていることを確認してください。その後、懸濁液に必要量の氷冷分注培地を補充し、今後はオルガノイド懸濁液を氷上に保ちます。
  4. オルガノイドをセルディスペンサー(Multidropなど)を使用して384ウェルプレートに分注します。
    1. ウェルあたり40 μLの細胞懸濁液を分注するようにセルディスペンサーをセットアップします。
      1. メインメニュー | プレートタイプを選択 |わかりました |384スタンダード |わかりました
      2. カセットタイプ 標準真空管カセット (右側面) |上矢印と下矢印を使用して 容量 を選択します(40μL)。
      3. プレートのレイアウトに応じて、[フルプレート]または[柱]を選択します。
    2. チューブを70%エタノール(EtOH)で洗浄し、続いて滅菌リン酸緩衝生理食塩水(PBS)で洗浄します。1回の洗浄につき>15mLを使用してください。各液体の間に空気を入れて、各洗浄の開始と終了を視覚化します。すべてのディスペンス ヘッドが「まっすぐ」にディスペンスされているかどうかを確認し、そうでない場合は再度洗浄します。
    3. [Settings]メニューで[Pre-pense]を選択し、60 μLに設定して、プライム後および分注前にオルガノイド懸濁液を事前に分注します。
    4. オルガノイド懸濁液でディスペンサーをプライミングし、懸濁液を氷上に保持します。p1000ピペットで連続的にピペッティングすることにより、再懸濁します。溶液中に気泡が発生しないように注意してください。プライミングされ、プレートが所定の位置に配置されたら、 Startを押してオルガノイドを分注します。
      注:この手順は、2人で行う方が簡単です:1人は再懸濁し、もう1人はディスペンサーを操作します。
    5. 必要に応じて、スクリーニングに含まれるオルガノイドモデルごとに、追加のスクリーニングプレートに少なくとも5つのウェルを分注します。
      注:これにより、今日後半にT=0の読み取りが可能になります(セクション7とディスカッションを参照)。このディスペンスは、必要に応じて手動で行うこともできます。
    6. ウェルの汚染を避けるために、プレートの蓋をすぐに元に戻してください。顕微鏡で、すべてのウェルが正しく充填されていること、およびオルガノイドがプレート全体に均等に分布しているかどうかを確認します。
    7. 必要に応じて、めっきが終了したら、オルガノイド懸濁液をチューブから回収し( [Empty]をクリック)、残りのオルガノイドをスピンダウンします。1.5 mLチューブに移し、スナップ凍結して後でSNP分析を行います。
      注:分注中にチューブに空気が入り、一部のウェルが正しく充填されなかった場合は、ウェルごとに40μLを追加して手動でウェルを充填します。
    8. 複数のオルガノイドモデルを分注する場合は、チューブをPBS、EtOH、およびPBSですすぎ、各モデルについて手順4.4.4〜4.4.8を繰り返します。
    9. 薬物分注の準備ができるまで、プレートを37°Cインキュベーター内の5%CO2 雰囲気に移します。異なるプレート間の空気交換の違いをなくすために、インキュベーター内でプレートを積み重ねることは避けてください。
    10. できるだけ早くPBSでチューブを清掃し、次にEtOHで清掃します。システムに空気を流して、チューブを完全に乾かしてください。

5. 2日目(範囲:1日目〜3日目):ドラッグディスペンサーを使用した薬物調剤( :D300e)

手記:。研究課題にもよりますが、薬剤の印刷は播種から1日後に行うこともできます。

  1. ドラッグディスペンサーのセットアップ
    1. ディスペンサーソフトウェアを起動し、 プレート1 を強調表示し、 ペンシル ツールを選択してプレートエディターを起動して、画面に使用する目的のプレート形式を選択します。
    2. プレートの種類を選択し、各ウェルの追加容量(プレートにすでに存在する液体(オルガノイド懸濁液)の量)を設定します。384ウェルフォーマットの場合は、40 μL/ウェルを使用します。
    3. 左側のバーで、 + 記号を使用して、画面で使用される各薬液を追加します。
    4. 鉛筆ツールを選択して、各流体を編集します。薬剤名、薬剤クラス(DMSOベースまたは水性(水、PBSなど)など)、および薬剤のストック濃度を編集します。
      注:各薬剤のストック濃度が10 mMを超えないようにしてください。溶媒の最大濃度は、DMSOで0.8%、PBS/0.3%界面活性剤(Tweenなど)で3%にするのが理想的です(以下の正規化と説明を参照)。
    5. すべての薬剤がプログラムに追加されたら、プレートレイアウト上のウェルを強調表示し、ドラッグして薬剤を追加するウェルを選択します。選択したウェルを右クリックし、濃度を追加します。
      1. 値を設定して、各薬物の所望の濃度(μM)を定義します。
      2. 滴定では、各薬物の所望の最高濃度と最低濃度(μM)、分布(対数または線形)、レベルあたりの反復数(:3)、および滴定パターンを定義します。
      3. ターゲット滴定では、各薬物の最高濃度と最低濃度、分布(対数または線形)、ターゲット濃度(μM)、ターゲット領域(レベル)、ターゲット範囲(log)、レベルあたりの反復回数(:3)、および滴定パターンを定義します。
    6. すべての薬物ウェルを適切な溶媒(DMSOまたは水性+ Tween-20など)に正規化します。水溶液に溶解した薬物の場合は、D300e(5.2.6参照)を使用して分注するための薬物溶液の適切な表面張力を確保するために、Tween-20(薬物ストック中の最終濃度0.3%)を添加してください。薬剤を含まないウェル(ネガティブコントロール)を含むすべてのウェルを選択し、右クリックして 「Normalization」を選択し、「 Normalize」を選択します。適切な溶媒を選択し、「 最高クラスの容量に正規化 」を選択して、選択した薬物の最高濃度に正規化します。
      注:正規化を確認するために、各ウェルの左下隅に黒い三角形が表示されるようになりました。使用する薬剤溶媒ごとに最低6個(理想的には>9個)のネガティブコントロールウェルを用意することを目指しています。
    7. スタウロスポリンなどの既知の細胞傷害性試薬をポジティブコントロールとして使用するには、培養物に応じて最低3つのウェル(理想的には>5 μM)を選択します。ポジティブコントロールの細胞毒性濃度が不明な場合は、ポジティブコントロールウェル中のすべてのオルガノイドを死滅させるために高濃度を選択します。
      注:あるいは、Navitoclax(20μM)を使用して、薬物スクリーニング中のオルガノイド死を確実にすることができます。
    8. プレートのレイアウトが完了したら、左上隅にある [実行 ]を選択します(マシンの電源がオンになっている場合)。プロトコルを保存して続行します。
      注:プログラムは現在、調剤に必要な各薬剤の量を計算しています。これにはピペッティングエラーが含まれるため、これはプロトコル全体に必要な薬物の正確な量です。オプション: 「シミュレート」 を選択すると、プロトコル全体が (薬物を追加せずに) シミュレートされ、プロトコルがどのように実行されるかが観察されます。 Run モードと Simulation モードの両方で、各ウェルに追加された薬剤の時間、順序、および量を文書化するレポートが生成されます。これは、プロトコールが正しいことを確認し、実験を進める前に必要なカセットの正確な量と数を決定するのに役立ちます。
  2. 薬品の準備と印刷
    1. 0.3%(v/v)Tween-20を水性(水やPBSなど)の薬物ストックに添加し、D300eを使用して分注するための薬物溶液の適切な表面張力を確保します。Tween-20の濃度が3%PBS / 0.3%Tween-20(v / v)を超えないようにし、Tween-20の最終濃度を0.01%未満に保ちます。
      注:Tween-20は、ストック内の高濃度のTween-20が(タンパク質ベースの)薬物(抗体ベースの薬物など)を不活性化する可能性があるため 薬物プリンターカセットに追加する直前にのみ薬物ストックに追加してください。このステップは、DMSOに溶解した薬物には必要ありません。ただし、各ウェルのDMSOの最終パーセンテージが0.8〜1%を超えないようにしてください。
    2. D8+ローボリュームカセットとD4+ハイボリュームカセットの両方をご用意ください。ノーマライゼーション液を大量に使用する場合は、プログラムで 大容量カセットを使用する をオンにします。
    3. プロトコルを実行して、薬の調剤を開始します。
      注:プログラムはプロトコルを段階的に実行し、各化合物をいつ、どれだけ追加する必要があるかを示します。高濃度の薬物の取り扱いには、フィルターチップを使用してください。化学廃棄物や使用済みのチップは、バイオセーフティガイドラインに従って慎重に処理してください。
    4. プロトコールが終了したら、粘着性の空気透過性および液体透過性シール(:ポリウレタン医療グレードのプレートシール; 資料表)プレートを覆い、プレートを37°C、5%CO2に戻します。
      注:これらのシールを使用すると、「エッジ効果」の蒸発を防ぐことができます(ディスカッションを参照)。シールを使用しない場合は、プレートの外縁が薬物スクリーニングに使用されていないことを確認してください。.プレートを積み重ねたり、プレートがインキュベーターの後ろに向かって保たれていることを確認したり、温度変動を避けるために(頻繁に)開いていないインキュベーターを使用しないでください。
    5. 放射線療法と印刷された薬物を組み合わせる場合は、セクション6に進みます。そうでない場合は、プレートをインキュベーターに5日間放置します。
      注:オルガノイドの種類や薬剤の種類によっては、実験に5日以上かかる場合があります。>7日間続く実験の場合は、実験手順の途中で培地と化合物を慎重に交換します(たとえば、培地の50%を新鮮なスクリーニング培地に置き換えるなど)、ネガティブコントロールウェルでの広範な細胞死を回避します。

6. 2日目(範囲:2日目〜4日目):光子線照射によるオルガノイドの治療

注:次の手順では、オルガノイドの照射について説明します。薬物化合物の放射線増感効果を評価するために、オルガノイドが化学療法にさらされてから24時間後に照射が行われます。同じプロトコルが、照射単独の影響を評価するために使用され、オルガノイドを播種し、播種後24時間で照射します。これには、仮説やオルガノイドの培養物によっては、ある程度の最適化が必要な場合があります。次の手順では、特別に生成された6 MV光子ビームを使用してオルガノイドに照射するために使用されるプロセスについて説明します(材料表)。このマシンは臨床用途に最適化されているため、実際の臨床診療を反映しています。マシンが異なれば、セットアップも異なる場合があり、効率的な用量が選択されているものとは異なる場合があるため、投与の最適化が必要な場合もあります。

  1. 37°Cインキュベーターからプレートを取り外し、シール上部の各プレートに蓋を戻します。シールを剥がさないでください。このプロセスでは、0 Gyプレートを持参して、コントロールプレートが同じ条件にさらされていることを確認します。
  2. オルガノイドを照射器に運びます。プラスチックの箱にぬるま湯の水道水を入れて照射装置を設置し、プレートが浮かないようにプレートホルダーに固定します。
  3. 水がプレートの上面と同じ高さになるように、プレートを水に浸します。プレートが浮かばないようにする装置を使用して、プレートを所定の位置に固定します(ビデオを参照)。部屋を出て、プレートに増量(例:1、2、4、6、8、10Gy)で照射します。プレートの積み重ねでは放射線が均一に分散できないため、一度に1つのプレートのみを照射してください。
    注:線量反応曲線を達成するために適切な照射線量が選択されていることを確認してください。
  4. ティッシュを照射した後、プレートを完全に乾かし、硬いフタを元に戻します。プレートを培養室に戻します。硬い蓋を取り外し、軽くスプレーしたEtOHティッシュで各プレートの外側を拭きます。通気性シールを取り外しないでください。
  5. プレートをインキュベーターの後ろに置いて、ドアの開きによる温度変動を避けます。プレートを積み重ねないでください。

7. 2日目。オプション:CellTiter-Glo 3D Cell Viability Assay (CTG) 測定プレート T=0 (GR 解析に必要)

  1. GRメトリックの計算を目的としている場合(11.3.5およびディスカッションを参照)、手順9.1〜10.4に従ってT = 0プレートのCTG値を測定します。

8. 薬物スクリーニングの読み出しの前日:準備

  1. 必要なCTGの総量を計算します。384ウェルプレートの場合、ウェルあたり40 μLのCTGを使用します(メーカーの推奨に従ってCTG 1:1を添加します)。マルチドロップ分注のデッドボリューム(チューブあたり1 mL)を考慮に入れてください。CTGを4°Cで一晩解凍し、光から保護します。
  2. ディスペンサーにキャリブレーションが必要かどうかをテストします。

9. 7日目(範囲:7日目から14日目):薬物スクリーニングの読み出し:CTGアッセイ

  1. CTGが室温に達するのを待ちます。読み出しの前に384ウェルプレートのすべてのウェルを目視検査し、感染が発生していないか記録します。
  2. 関連するウェルを明視野顕微鏡で画像化します。ポジティブコントロール(スタウロスポリン)、ネガティブコントロール(ノーマライゼーションウェル)、および各薬物の最高濃度を含めます。
  3. マルチドロップマシンを洗浄し、セクション4.4で説明されている手順に従ってプライミングします。プレートのセットアップに従って、40 μLのCTGを各ウェルに分注します。マルチドロップディスペンサーのプレートシェーカーを使用して5分間振とう(Shake)し、室温で25分間光から保護してインキュベートします。
    注:CTG反応は酵素反応であるため、温度とインキュベーション時間の影響を受けます。信号はおそらく30〜60分間安定しています。ただし、すべてのプレートで同じインキュベーション時間を使用すると、特にGRメトリクスを計算するときに、精度が向上します。

10. CTG生物発光測定

  1. 384ウェル容量の生物発光プレートリーダーとコンピューターの電源を入れます。ここでは、スパークプレートリーダーを使用しました。
  2. Sparkメソッドエディターソフトウェアを開きます( 資料の表を参照)。プレートフォーマットを選択してください: COS384fb-Corning 384 フラットブラック | 蓋なし | 湿度カセットなし;測定が必要なウェルを選択します。
  3. 左下のメニューで、[ 検出] |発光し、プレートの下を引きずります。タイプ: 減衰、2番目のメニュー: なし。積分時間 [ms]: 500 を設定します。
  4. プレートを配置して選択し、[ 開始]をクリックしてメソッドを実行します。エクスポートしたスプレッドシートを保存します。

11. データ分析

  1. Z係数(Z')を計算して、画面の品質を評価します。
    1. 陰性(Ctrlneg、DMSO など)と正(Ctrlpos、スタウロスポリン など)の両方のコントロールの平均(Av)と標準偏差(SD)を計算します。
    2. Z 係数 = 1 - (3 × SD[Ctnlneg] + 3 × SD[Ctrlpos]/mean[Ctrlneg] -mean[Ctrlpos]) を計算します。
      注:Z'は、ポジティブコントロールとネガティブコントロールの間の変動およびレシオメトリックスペースを表し、したがって、アッセイ13のダイナミックレンジの尺度である。Z'が0.3未満の薬物スクリーニング結果を除外します。Z' > 0.5 のデータを使用することをお勧めします。平均Z'は、通常、0.5から0.7の間で変動します(使用するオルガノイドモデルによって異なります)。Z'が情報を得るためには、ポジティブコントロールウェル内のすべてのオルガノイドが死んでいる必要があります。
  2. 各ウェルの相対的なオルガノイド生存率を計算するには、Ctrlneg を100%に、Ctrlpos を0%の生存率に設定します。
    1. この式を使用してオルガノイド生存率を計算します。
      オルガノイド生存率 = 100% × (実験ウェル値 - Av Ctrlpos) / (Av Ctrl - Av Ctrlpos)
      1. 照射されたオルガノイドの場合は、パーセンテージ値を計算します。
        オルガノイド生存率 = 100% × (実験ウェル値 x GY )/(Av Ctrl ウェル値 0 GY )
    2. データ解析ソフトウェアプログラムでデータを視覚化するには、生存率データをxyテーブルにコピーし、濃度ごとに適切な反復値を選択します。
    3. 対数薬物濃度の場合は、薬物濃度を変換し、これらの値をテーブルの最初の列にコピーします。
    4. グラフを書式設定するには、グラフの種類 (XY) を選択し、平均の標準誤差 (SEM) を選択し、原点を左下に設定します。
  3. 相対的な IC50、曲線下面積 (AUC)、および GR メトリックを決定します。
    1. 非線形回帰の場合、[ 分析 ]タブで、[ 非線形回帰による曲線の適合]を選択します。 「log (inhibitor) vs. normalized response - variable slope 」オプションを選択して、キルカーブを作成します。
    2. 「結果」タブをクリックして、各薬剤の相対的なIC50を表示します。
      注:これは、曲線の下部と上部の中間に反応を示す薬物の濃度です。下部と上部は、y軸を単位としたプラトーです。
    3. 曲線下面積 (AUC) の場合は、[ 解析 ] タブで [ 曲線下面積] を選択し、定義済みの設定を使用して [OK] を選択します。
    4. 「結果」タブをクリックすると、各薬剤のAUC(総面積)が表示されます。
      注:AUCは、測定可能な効果の統合測定値であり、薬物効果の累積測定値として使用されます。抗体などの一部の分子では、用量反応曲線がシグモイド状ではなく、IC50 値の解釈が困難です。このような状況では、AUC値は、オルガノイド系統間の違いを比較するための指標として、より多くの情報を提供する可能性があります。
    5. または、CTG 測定が 2 日目 (オプションの手順 4.4.5 とセクション 7) に行われる場合は、GR メトリックを計算します。オンラインのGR計算機14を使用してGRメトリクスを分析し、薬物スクリーニング全体のオルガノイドモデル間の増殖速度の違いを考慮に入れて、より再現性のある感度の測定を確保します。

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結果

この実験の目的は、HNSCCオルガノイドの化学療法および放射線療法に対する単剤としての感受性を調べることでした。また、1週間の間隔で複数回実験を行い、その結果、数回の生物学的複製を行うことで、結果の再現性を検証しました(実験1-3)(図2)。プロトコールに続いて、0日目に、HNSCC PDOを6ウェルプレートの6ウェルから回収し、酵素的およ?...

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ディスカッション

この記事とビデオでは、PDO を使用してミディアムスループットの薬物スクリーニングを実行する方法について説明します。このプロトコールは、最適化により、ここで説明したものとは異なる組織タイプに由来するオルガノイドのスクリーニングに採用できます。スクリーニング前に理想的な経過時間を決定することは、個々のオルガノイド培養物によって異なり?...

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開示事項

MPとQXLは、Crown Bioscienceのフルタイム従業員です。ROとSBは、Hubrecht Organoid Technology(HUB)のフルタイム従業員です。HCは、オルガノイド技術に関連するいくつかの特許の発明者です。彼の完全な開示は https://www.uu.nl/staff/JCClevers/ に記載されています。EDは、HNオルガノイド技術に関連する特許の発明者です。HCは、オルガノイドを医薬品開発に採用するOrganoidZの創設者です。

謝辞

ディスカッションと貴重な意見を提供してくださったAnnemarie Buijs氏、Xiaoxi Xu氏、Federica Parisi氏、技術支援を提供してくださったIngrid Boots氏とMarjolijn Gross氏に感謝します。

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資料

NameCompanyCatalog NumberComments
Required equipment
384-well bioluminescence platereader; e.g. Tecan Spark 10M plate readerTecan
Brightfield microscope with large field of view lens (2.5x)
Digital dispenser; e.g. Tecan D300eTecanDrug dispensing
6 MV photon beam irradiatorElekta model Synergy, Elekta Sweden
Liquid handler with large nozzle (“standard tube”) cassettes; 
e.g. Multidrop Combi Reagent DispenserThermo Scientific
Plastic container with plate holder insert for radiotherapyHome-made
Spark control method editor software
Standard tissue culturing equipment (LAF cabinet, incubator, centrifuge, waterbath, etc)
Required materials
1.5 mL plastic tubes
15- and 50-mL plastic tubes
5, 10- and 25-mL sterile plastic pipets
6-well cell culture plates
Black 384-well ultra-low-attachment clear-bottom plate; e.g.. Corning 384 flat blackCorning4588
Breathe-Easy sealing membraneMerckpre-cut polyurethane medical-grade membrane with acrylic adhesive
Glasstic slide10-chambered slide with hemocytometer grid
Multidrop Combi Reagent Dispenser standard tube dispensing cassetteThermo Scientific
Plugged Pasteur’s pipet of which the tip has been tightened in a flame
Reversible 20/40/70/100 µm filters: PluriStrainerPluriselecte.g. 43-50020-03
Sterile P1000, P200, P20 and P2 pipet tips and low-retention filter tips ( e.g. Sapphire tips)Greiner750266
T8 Plus and D4 Plus casettesHP/Tecan
Required reagents
100 x GlutamaxL-glutamine substitute
1 M HEPES
30% (v/v) Tween-20 diluted in PBS
70% EtOH
Advanced-DMEM/F12Thermo Scientific12634-010
CellTiter-Glo 3D cell viability assayPromegaG9681
Compounds to test screen, including Staurosporin or other positive control
Dispase IISigma-AldrichD4693
DMSO
ECM for CRC: growth-factor reduced Matrigel, phenol-freeCorning356231
ECM for HNSCC PDOs: BME, Cultrex RGF Basement membrane extract, Type R1R&D Systems3433-005-R1
Expansion growth medium (specific for each organoid type)
Organoid growth factors (specific for each organoid type)
PBS
Pen/Strep (100 U/mL)
ROCK inhibitor: Y-27632AbmoleM1817
TrypLE
Required Software Packages:
GraphPad Prism
Microsoft Excel

参考文献

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