現在、抗生物質耐性菌感染症が世界的な問題として浮上しています。そこで、抗菌金属ナノ粒子の開発に注力し、さまざまなメカニズムを用いて細菌細胞を根絶しています。酸化亜鉛ナノ粒子は、その優れた抗菌能力で知られています。
FDAによって承認されているため、人体と生体適合性があることが知られています。当社の酸化亜鉛ナノ粒子合成法の主な利点は、沈殿ベースの合成アプローチにより、他のプロトコルと比較してその単純さと比較的短い合成時間にあります。そのため、特に製品化の観点からは量産化に非常に有効な方法であり、さらに、特殊な設備を必要としない化学合成も魅力となっています。
当研究チームでは、酸化亜鉛ナノ粒子や無機ナノ粒子を用いた抗菌療法をさらに発展させ、それらを薬物送達と統合して実用化する予定です。より効果的な細菌特異的治療を実現するために、抗体やレクチンを細菌の標的化に活用し、粒子の一般的な細胞毒性を最小化するとともに、実際の感染環境下で粒子を病原体に送達する研究を行います。