バクテリアは、生体組織やゲル、地下の土壌や堆積物など、複雑で立体的な多孔質環境に遍在しています。ここでは、バクテリアの高密度コロニーを詰まった粒状ハイドロゲルマトリックスに3Dプリントする方法を開発し、複雑な環境下でのバクテリアの増殖と運動性を研究しています。研究により、多孔質環境に生息するバクテリアの拡散特性は、平坦な表面での液体培養のバクテリアと比較して、これまで知られていなかった違いが明らかになりました。
液体細菌培養で膨潤した生体適合性ハイドロゲル粒子を詰まらせた顆粒状ハイドロゲルマトリックスを多孔質ペトリ皿として用い、細胞を3次元に閉じ込める開発。これまでの研究は、1ml程度の少量のサンプルに限定されていたため、実験時間スケールが短く、また、高い空間分解能で接種体の形状を定義する能力にも限界がありました。私たちは、細菌の細胞拡散特性が細胞の細孔サイズと運動性に依存することを立証しました。