九州大学の研究室では、ミクログリアの機能障害が様々な精神疾患に果たす役割を明らかにすることを目指しました。本学のiMG細胞技術は、ヒトの脳解析の限界を超えて、ヒトの細胞レベルでのミクログリアの動態機能や機能障害に新たな光を投げかけるものと考えています。現在でも、精神疾患の脳病態解明には動物実験が不可欠ですが、げっ歯類のデータをヒトの病態生理学にどの程度応用できるかは不明です。
当社のヒト血液誘導iMG細胞技術は、げっ歯類のデータ、臨床データ、およびミクログリアの機能および/または機能障害との間のこのギャップを埋めます。他のヒト由来細胞疾患モデルであるヒトiPS細胞由来ミクログリア細胞も開発されていますが、これは開発に多くの時間と費用が必要であり、形質マーカーの評価はできますが、状態マーカーの評価はできません。当社のiMG法の利点は、はるかにシンプルで、時間が少なく、費用対効果が高いことです。
認知症、双極性障害、線維筋痛症、神経膠腫、疾患などの精神神経疾患に着目した逆トランスレーショナルiMG研究により、すでにいくつかの候補分子因子を明らかにしています。私たちのiMG細胞技術は、さまざまな精神神経疾患におけるミクログリアの動的機能と細胞レベルでの機能障害に新たな光を当てると信じています。